ランディングページ(LP)のシナリオ設計とコンテンツ制作支援事例
この記事を読んで頂きたい方
新規見込み客獲得に苦戦されている企業様、その解決策にランディングページ(LP)を活用してWebプロモーションを検討されているご担当者様へ、デジタルテイクオフによるWebマーケティングの戦略/戦術立案の一部からランディングページシナリオ設計からコンテンツ企画・制作の支援事例を紹介します。
コンテンツ
LPを活用したWebマーケティングに取り組む背景
地方都市に本社を置き、社員数120名でBtoB向けサービスを提供する提供企業のWeb担当者様より、「新規サービス提供を開始するにあたり、Webマーケティングによるリード(見込み顧客)獲得をしたいので支援をお願いしたい」とのご依頼をいただきました。
デジタルテイクオフの支援内容としては、Webマーケティングの戦略/戦術立案支援からスタートしましたので、その支援内容で行った3C分析の紹介と戦術の一つとなるLP(ランディングページ)制作支援事例にフォーカスして紹介します。
尚、支援内容については守秘義務があるため、詳細な内容は記載せず細部をアレンジしてご紹介します。
3C(自社、競合、顧客)分析の重要性
新規サービス内容はすでに明確となっていますが、リード獲得の手段として活用するLPのコンテンツ内容を企画するにおいて、Webマーケティングの戦略/戦術立案から支援し3C分析に取り組みました。
「自社:Company」については強みやリソースを整理することで競争優位性を明確化し、「競合:Competitor」については競争相手の戦略や市場シェアを分析し差別化ポイントを見つけます。
「顧客:Customer」はターゲットのニーズや課題を深堀し、最適な価値提案を設計します。これにより競争環境を踏まえた市場戦略を構築し、LPのコンテンツを企画していきます。
自社サービスの特徴と強みの洗い出し
提供する新規サービスの強みを活かし競争優位に立つためには、自社サービスの特徴と強みの根拠を明確にすることが重要です。
具体的方法として、新規サービスの「機能」「サービス範囲」「提供価格」「サポート体制」の4項目をピックアップし、社内関係者と既存顧客の中で新規サービスのターゲットとなりそうな企業の担当者様にヒアリングを行いました。
その結果、技術力の高さがうかがえる機能・サービス範囲の充実とそれに見合った価格帯であること、そしてサポート体制の安心感といった評価を得ることができました。
さらにこの段階でのヒアリング対象者の声を全て鵜呑みにするのではなく、Webマーケティングの戦略立案段階で行った「SWOT分析」をもとに、自社の強みと弱み、外部環境の機会と脅威と照らし合わせ、新規サービスがどのように顧客のニーズに貢献できるのか、どの市場に対して大きな効果を発揮するのかなどを明確にしていきました。
競合調査による差別化要因の発見
競合分析では、主要競合他社をリストアップしそれぞれのサービス内容や価格設定、ターゲットとしている顧客層、サポート内容などを一覧表にまとめ比較しました。
その際、競合のWebサイトやプロモーション方法、業界レポートなどを活用し、競合の強みと弱みをポジショニングマップに整理し、俯瞰して分析できる資料を作成しました。
次に、競合の市場シェアや顧客満足度の傾向を調査。これらの情報は競合他社のWebサイト内の「導入事例」や「お客様の声」、プレスリリースの情報を収集することで、その企業がどのセグメントで強みを発揮しているのか、また未開拓のニーズがどこにあるのかを探ることができます。
これらの情報を整理・分析することで、クライアントの新規サービスが競合に比べてどのような優位性があるのか、あるいは独自性を発揮できるのかを議論し、差別化ポイントを抽出しました。
ターゲット顧客を具体化するペルソナ定義
3C分析の「顧客」については、自社サービス分析から抽出した
- 新規サービスがどのように顧客のニーズに貢献できるのか
- どの市場に対して大きな効果を発揮するのか
競合調査から抽出した競合と比較して
- どのような優位性があるのか
- 独自性を発揮できるのか
といった差別化ポイントをもとに、営業部門やカスタマーサポート部門のメンバーと業種、企業規模、担当者の役職、具体的な課題や期待する解決策などの共通点を抽出しました。
これを基に、新規サービスを利用する典型的な顧客像を「経営層がデジタル化を推進する中堅企業のIT部門担当者」としてペルソナ設定し、彼らが直面する課題(業務効率化やコスト削減へのプレッシャーなど)や人物像を詳細に定義するとともに、その課題に対して新規サービスが提供できる具体的な価値提案を、顧客ニーズへの貢献と競合他社に対しての優位性・独自性という観点から明確化しました。
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ペルソナの課題整理とLPのシナリオ設計
ペルソナの中で定義した課題と新規サービスが提供できる価値提案をLPのシナリオ設計に移行するために、課題を「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」に分類し、それぞれに対応する解決策を協議するとともに優先付けを行いました。
その後、LPへ訪問するユーザーの課題認識段階に応じたシナリオを設計し、ペルソナの共感を得るストーリーの構築を進めていくこととしました。
ペルソナの課題を分類し優先順位付け
ペルソナの課題を「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」」に分類し、それぞれの課題に対し新規サービスを導入することでどのように解決できるのかを結び付けていきました。
ここで重要なポイントは、解決後に得られるペルソナの感情も考慮した内容に仕上げることです。
そうすることで、ペルソナの共感を得るコンテンツを制作することができ、LPを縦にスクロールしてもらう動機付けとなります。
さらに、これらの情報をどのような順番でコンテンツ化するのか優先順位を設定します。
優先順位を決める方法は、ペルソナにとってインパクトが大きいと思われる順番、すなわち課題とニーズが多いと思われる順番で並べ替え、LP構成に組み込むこととします。
これらのコンテンツはLPのシナリオにおいて、ペルソナの興味・関心を掴むファーストビューエリアに関連してくる情報となりますので、Web担当者様だけでなく、営業部門、サポート部門のメンバーも加わり、グループディスカッションをしっかり行い全員が腹落ちするまで議論を行いました。
共感を得て動機付けを行うLPのシナリオ設計
LP(ランディングページ)のシナリオにおいて重要な要素は、訪問ユーザーが最初に目にするファーストビューエリア(ページの最上部)で、自身が求めている情報(課題や悩み)が一致することです。
さらにページをスクロールする中で共感を得て納得することで、そのサービスを検討する価値があると感じ、最終的にお問い合わせなどの行動に移るまでのストーリーを構成することが求められます。
これらの構成要素について、
- 興味づけを行う「ファーストビューエリア」
- 共感を得て解決策を提示しサービス内容を紹介する「コンテンツエリア」
- お問い合わせの動機付けを行う「オファーエリア」
の3つに分け、デジタルテイクオフにてシナリオのたたき台を作成し、関係メンバーにて協議しました。
ファーストビューエリアに関しては、ペルソナの課題を分類し、優先順位付けした内容から何をピックアップするかを協議し、コンテンツエリアに関してもペルソナの課題でまとめた共感コンテンツから解決策の提示を掲載する流れが整います。
あとは、3C分析でまとめた新規サービスの特徴や優位性、ペルソナのニーズに対しどのように貢献できるのかを掲載するという流れとなり、これまで協議してきた内容をシナリオに落とし込むことで全体の構成が見えてきました。
シナリオに基づいたコンテンツ企画・制作
LPのシナリオ設計において構成した「ファーストビューエリア」「コンテンツエリア」「オファーエリア」に3C分析の結果とペルソナ定義の内容を組み込み、大枠の構成を作成した後に各エリアの詳細コンテンツを協議し、キャッチコピーやイメージ図と画像、そして原稿の作成を進めます。
それぞれのエリアで重要なポイントを押さえてご紹介します。
興味づけを行うファーストビューエリア
ファーストビューエリアは訪問ユーザーが最初に目にする画面です。そのため第一印象でユーザーの興味・関心を引く情報を表示させることが、最も重要なポイントとなります。
ペルソナの課題を分類し、優先順値付けした内容をもとにキャッチコピーとイメージ画像を組み合わせて構成を協議しました。
キャッチコピーに関しては、ペルソナの定義とその課題から複数の案を作成するよう生成AI(ChatGPT)にプロンプトを与え、回答内のワードを組み合わせて共感が得られるメインコピーとサブコピーを決定。
イメージ画像は、決定したキャッチコピーをもとに画像素材サイトから伝えたいことが直感的にわかる画像を選定し、キャッチコピーと組み合わせた構成としました。
さらに、ファーストビューエリアの最下部には、新規サービスを導入することで得られる効果を、社内導入で検証した数値(この段階では新規サービスのため、ユーザー導入実績がない)を掲載することで、興味・関心を抱いてもらいLPをスクロールする動機付けを行うこととしました。
共感と信頼を得るコンテンツエリア
ファーストビューエリアで興味・関心付けと動機付けが行えたということは、訪問ユーザーの「期待」を得ることとなります。そのためコンテンツエリアではその期待に応える十分な根拠と具体的解決策を提示することがポイントとなります。
そのためのコンテンツとして、ペルソナの課題をインパクトが大きいと判断した順番で、イラスト(もしくはイメージ画像)と説明文で伝え、さらにその課題は何が原因なのかを表現することで、ユーザーの「共感」を得ていきます。
課題を掲載するだけでもそれなりの共感を得ることはできると思いますが、「原因」まで正確に把握しているユーザーは少ないのではないでしょうか?
そこに着目して、「このようなことが原因ではないでしょうか?」という問題提起を行うことで、ユーザーが「確かにそうだ!」と共感してもらうことを狙ったコンテンツとしました。
次に「解決策」と「得られる効果」を提示します。方法としては、いきなりサービス紹介という流れではなく、課題と原因に対してどのような解決策を提供し、その結果どのような効果が得られるのかに着目したコンテンツ構成とし、その後にサービスの特徴と説明、導入方法と価格、ご利用方法とQ&Aをキャッチコピーとビジュアル画像やイラストを交えて制作してきました。
動機付け要因を組み合わせたオファーエリア
最後にオファーエリアの制作です。ここまでユーザーへ興味・関心付けを行い、共感コンテンツで納得感を持ってもらえることを想定したシナリオを設計しました。
その流れからユーザーにお問い合わせをしてもらうための重要なエリアとなります。
オファーエリアの構成としては、ただお問い合わせフォームを表示させるのではなく、「とりあえず問い合わせしてみよう!」と行動に移してもらうための動機づけ要因を組み合わせることがポイントとなります。
よくある手法としては「割引特典」や「ノウハウ資料の提供」などがあります。
今回のケースでは、
- BtoB取引なのである程度の商談期間が必要となる
- 新規サービスであるため導入実績(お客様事例)がない
ことから、自社での導入前の状況~導入プロセス~導入後の効果を詳細にまとめた資料をお問い合わせいただいた方へメールにて送付させていただくという特典を掲載することとしました。
この資料はお問い合わせされた担当者様が上長へサービス内容を説明する際の補足資料として活用できることを想定しています。
そしてもう一つ重要なポイントとして、CTA(Call To Action)ボタンの配置と表現方法です。
CTAボタンとはユーザーのクリックを促しお問い合わせというアクションへと導くためのボタンのことです。
このCTAボタンの配置を、パソコン画面ではファーストビューエリアから画面サイドに表示させ、ページスクロールと合わせて常時表示されるようにし、スマートフォンで表示した際も、画面下に常時表示されるよう追従型ボタンとしました。
また、CTAボタン近くにお問い合わせは短時間かつ簡単に行えることを伝えるマイクロコピーを記載し、LP内のどのコンテンツを閲覧していてもすぐにお問い合わせフォームへ移動可能な構成としました。
まとめ
今回はWebマーケティングの戦略/戦術立案支援の一部内容から戦術の一つとなるLP制作支援事例をご紹介しました。
LP制作のためには綿密なシナリオ設計が重要となり、ペルソナ定義したターゲットユーザーの心理を汲み取り、その心理に沿ったコンテンツストーリーを構成して制作していきます。またLPはWeb広告とセットで集客プロモーションを行うこととなりますので、広告掲載ワードについてもペルソナの課題を明確にすることで、琴線に触れる表現を作成しやすくなると考えます。
貴社のサービスや商品において、どのようなシナリオを設計すれば効果的なLPになるのか、共に智恵を絞り外部の視点ならではのアイデアを提案させていただきます。
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