BtoB企業向け伴走型Webマーケティング戦略・戦術立案支援内容
この記事を読んで頂きたい方
新規顧客開拓の手段として、Webマーケティングに取り組みたいが実行方法に悩んでいる方、また既に取り組んでいるが成果に結びついていないWebマーケティング担当者様へ、デジタルテイクオフが支援したBtoB企業の伴走型Webマーケティング戦略・戦術立案支援のプロセスを紹介します。
コンテンツ
BtoB企業様からのご相談内容と支援の進め方
地方都市に本社を置く製造業様より、中核技術を活用した新規事業を展開するにおいて、デジタルテイクオフのWebマーケティング支援によって新規リード獲得ができないかとの相談をいただきました。
さっそくコーポレートサイトにアクセスし、事業内容ならび会社概要の把握に加え、社名検索から過去に配信したプレスリリース情報やメディア掲載情報をくまなくチェックし、2時間程度のオンラインミーティングにてご担当者様からのご要望をヒアリングしました。
そのうえでデジタルテイクオフからの伴走型支援内容として、現状把握を含めたWebマーケティングの戦略/戦術立案支援内容と今後の進め方をご説明し、まずは2ヵ月の期間を設けて予算確保頂きパートナーシップを締結しました。
尚、支援内容につきましては守秘義務がありますので、詳細な内容は記載せず細部に多少のアレンジを加えています。
クライアントのビジネス環境を把握する
2ヵ月間のWebマーケティング戦略/戦術支援内容をどのように進めていくか、タスクと期間をまとめたスケジュール表をもとに、まずはお客様のビジネス環境の把握から取り掛かります。
コーポレートサイトやネット検索結果から得られる情報を把握した上で、それら情報と現状に差異が無いかを確認しながらより深く状況把握を進めます。
企業理念やビジョンからクライアントを深く知る
企業理念(パーパス)やビジョンは企業の価値観や方向性を示し、組織全体に共有される基盤となります。そして行動指針を含め組織が行う意思決定の判断軸となるものですので、まずはこれらの内容をしっかり把握させていただき、Webマーケティング戦略/戦術を立案するプロセスにおいても意思決定の判断軸とします。
例えば企業理念の中に「高い技術」や「安全な製品」という表現があった場合、既存事業の中でその技術や製品とは何を指しているのかをヒアリングします。
ご担当者様によってはご自身の認識が社内共通言語となっているかどうか不安に感じる方もいらっしゃいますので、経営層の方とも合意形成いただきその企業を深く知ることに努めます。
事業内容や特長・強み、今後の中長期戦略について
コーポレートサイトを閲覧することで、事業内容や特長・強みをある程度把握できますが、専門用語や専門技術の基礎知識が無ければ、詳細を把握することが難しい場合が多々あります。
また、同業他社と同じような表現が掲載されていた場合、差別化要因は何なのか、その要因は顧客に対してどのような価値があるのかなど、ご担当者様とこちらが把握している情報格差を出来る限り少なくするようにします。
そして今回のご相談にあった中核技術を活用した新規事業の展開について、今後の中長期戦略を伺うことでその新規事業がどのような位置づけになるのかを把握します。
現在のオウンドメディアについて
オウンドメディアとは、企業が自社で保有・運用するWebサイトやSNS、製品パンフレットなど外部に向けて発信する媒体の総称です。
事前に確認したコーポレートサイトの内容に、現状との差異が無いかどうか、情報が更新されず陳腐化していることは無いかの確認を含め、社内にある会社紹介や製品紹介パンフレットの情報を一式いただきます。
これらの情報量を把握することで、その企業が可視化できているコンテンツを確認し、経営資源を魅力的且つ効果的に発信できているかの判断材料とします。
デジタルテイクオフでは、いきなりWebマーケティングの領域から着手するのではなく、クライアントのビジネス環境をしっかり把握することが伴走型支援の要諦と考えています。
フレームワークを活用し内部環境・外部環境の把握
ここからのフェーズはご担当者様とディスカッションしながら、会社の内部環境と外部環境の把握を進めます。
企業理念や事業内容、今後の中長期戦略などのヒアリング内容をデジタルテイクオフにてドキュメントにまとめることで、内部環境の情報はある程度整理されていますが、競合他社やターゲットユーザーならび参入市場環境など、外部環境の把握を複数のフレームワークを使いながら可視化していきます。
デジタルテイクオフが事前に調査した外部環境の情報と、ご担当者様が持つ情報をミックスさせながら双方の協力をもって情報整理を行います。
3C分析で自社を取り巻く環境を把握
3C分析とは、マーケティング戦略や事業計画を立てる際に必要な情報を収集し、環境分析を行うためのフレームワークです。
3Cは「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の頭文字をとっており、これら3つの要素を分析することを3C分析と呼ばれています。
中核技術を活用した新規事業を展開する上で、顧客分析においてはターゲット市場を仮説も含め複数のセグメントに分け、それぞれの顧客ニーズや特性を洗い出します。
競合分析では競合他社をピックアップし、価格やサービス、マーケティング戦略などをリサーチし一覧表を作成しました。
自社分析においては、中核技術による強みや新規事業内容の差別化要因、逆に競合他社と比較して弱みとなる要因を言語化します。
これらの3C分析を通じて新規事業の市場環境や競合状況を把握し、有効なWebマーケティング戦略を立てる基盤を整理します。
SWOT分析で内部環境と外部環境を言語化
SWOT分析とは、企業ならび事業内容を内部環境と外部環境の視点から把握するためのフレームワークです。
SWOTは内部環境のStrength(強み)とWeakness(弱み)、外部環境のOpportunity(機会)とThreat(脅威)の頭文字をとったもので、これら4つの要素を言語化することで、自社がどのような立ち位置で事業戦略やWebマーケティング戦略を立てていくかを明確にしていきます。
3C分析とSWOT分析を組み合わせることで、外部環境と内部環境の両方を包括的に整理します。
これらの分析結果をもとに、既存事業で培った実績がある中核技術は競合他社と比較して強みとなることが明確となり、メンテナンスを含めたサービス内容においても差別化できることが判明しました。
また、外部環境の機会においても、ターゲット市場のDXやデジタル化ニーズが高まることが予想され、ファクトリーオートメーションのソリューションを提供する新規事業では追い風になると判断しました。
Webマーケティングの目的と目標のすり合わせ
クライアントのビジネス環境を把握し、3C分析やSWOT分析などのフレームワークを活用しつつ内部環境と外部環境を分析することで、新規事業の戦略方針が固まりました。
当然のことながら、ご担当者様や関係者様のご協力があってのことですが、ご担当者様いわく社内スタッフのみだとこのような戦略策定プロセスは行われなかったし、社内関係者が納得する戦略方針を言語化することはできなかったとのことです。
ここまでのプロセスはWebマーケティングの戦略/戦術立案を行う上で非常に重要であり、事業戦略からWebマーケティングの目的と目標に落とし込んでいくことで、効果的かつ一貫性のあるマーケティング戦略/戦術を立案し実行可能となります。
Webマーケティングの目的
新規事業の戦略方針を明確にした上で、Webマーケティングの目的を定義します。
クライアントからのご相談内容は「中核技術を活用した新規事業を展開するにおいて、デジタルテイクオフのWebマーケティング支援によって新規リード獲得ができないか」との相談でしたので、Webマーケティングの目的は新規事業に対するターゲットユーザーからのリード(見込み顧客)獲得となります。
この目的をクライアント企業様としっかり合意しておかなければ、目的を達成する戦略や手段の落とし込みプロセスがぶれてしまう可能性があります。
またWebマーケティングの目的として、企業ブランドの確立による知名度向上やWebサイトのアクセスアップなどを挙げるケースがありますが、目的と手段の位置づけをしっかり判断することが重要と考えます。
今回のケースですと、リード獲得が目的であり、その手段として企業ブランドの確立による知名度向上やWebサイトのアクセスアップという位置づけとしました。
Webマーケティングの目標(KGI・KPI)
Webマーケティングの目的を新規事業に対するターゲットユーザーからのリード(見込み顧客)獲得とし、この目的を達成するための目標設定を行います。
新規事業には中期事業計画の中で、3ヵ年の売上目標数値が設定されていますので、まずは初年度の目標を達成するためには何件のリード獲得が必要かという計算になります。
売上の構成要素は客単価×新規受注件数×購買頻度となりますが、提供製品の耐用年数が長い場合、1年以内のリピートは見込めませんので、客単価×新規受注件数で年間の売上要素とします。
また、リード件数=受注とはなりませんので、受注確立を20%と仮定して計算すると、200件のリード獲得×20%=40件の受注×客単価が初年度の売上目標の到達ラインとなりました。
初年度の売上目標をKGI(経営目標達成指標)とし、その売上を達成するために必要な200件のリード獲得件数やWebサイトのアクセス数、そして40件の受注件数をKPI(重要業績評価指数)として設定しました。
Webマーケティング戦略・戦術の立案
Webマーケティングの目的と初年度のKGI、KPIを設定したのち、これらを達成するためのWebマーケティング戦略・戦術を立案します。
戦略に関しては、3ヵ年の中期戦略と初年度の戦略を立案し、その戦略から落とし込んだ戦術タスクを決め、優先順位と予算、スケジュールを明確にしていきます。
KGI、KPIの数値を着実に達成するために必要な戦略、戦術をご担当者様にご提案し、必要な予算と合わせて社内で承認いただけるようサポートします。
Webマーケティングの目的を達成するための戦略立案
中核技術を活用した新規事業であるため、まずはその事業を認知してもらう必要があります。3ヵ年の中期戦略としては、専門的で有益なコンテンツの提供を通じて、ターゲット顧客に情報を届けるコンテンツマーケティングを軸とし、初年度のKGI、KPIを達成するためには、コンテンツマーケティングと並行してWebの検索連動型広告を中心としたSEM(サーチエンジンマーケティング)を戦略の核としました。
また広報戦略として新規事業のプレスリリース配信を計画し、継続的にリリース配信するための製品バージョンアップや導入実績など、あらかじめ配信ネタを想定しておき、仮スケジュールとして年3回程度のリリース配信を決めておきます。
これによりコンテンツマーケティングをベースにしたSEMならび広報戦略を立案し、具体的戦術を明確にしていきます。
関連支援事例
<コンテンツマーケティングを重視したWebサイト制作手法とメリット>
Webサイト制作(リニューアル含む)をご検討中の方、これから制作会社の選定に取り掛かるご担当者様へ、自社に必要な準備工程を知っていただきたく、コンテンツマーケティングの重要性にフォーカスして、デジタルテイクオフが行うWebサイト制作手法とそのメリットを紹介します。
Webマーケティング戦略から落とし込む戦術
コンテンツマーケティングの具体的戦術としては、新規事業サイトの構築ならびコンテンツ更新を初年度のタスクとし、SEO対策を含め中期的にWebサイトからのアクセス流入からリード獲得を狙います。
なお、新規事業サイトの構築には3ヵ月~半年程度の制作期間を要すため、初年度の戦略として掲げたSEM用のLPを1ヵ月で構築し検索連動型広告を展開。新規事業サイトを公開したタイミングでLPからリンクし、詳細コンテンツや更新コンテンツが可能となるようWebプラットフォームを充実させていきます。
また、上記内容で実施したWebマーケティングを毎月のミーティングにて進捗確認を行いますが、当初の計画よりもアクセス数やリード件数が下回った場合の対応策として、メールマーケティングやDM郵送など予備タスクを戦術計画に盛り込み、状況を見ながら実行していくこととしました。
社内プレゼンのためのWebマーケティング戦略・戦術資料作成
ご担当者様とともに社内調整を進めながらビジネス環境の把握や外部環境、内部環境を可視化し、Webマーケティングの戦略・戦術立案をサポートしてきましたが、実行に移すためには社内承認が必要となります。
これまでの流れを全て資料化し、Webマーケティングの戦略から落とし込んだ戦術タスクとその実行スケジュール、タスクごとに必要な予算と誰が何を実行するのかといった役割分担までをデジタルテイクオフにて資料にまとめ、社内会議で説明します。
中小企業において、Webマーケティングを実行するための人的リソースが不足するタスクをデジタルテイクオフにて補うことで、実現可能な実行スケジュールの根拠を提示しPDCAを回していきます。
まとめ
BtoB企業様とデジタルテイクオフによる伴走型Webマーケティング戦略・戦術立案のプロセスを紹介しました。細部を割愛している部分がありますが、Webマーケティングを実行する上で、クライアント企業様のビジネス環境を深く知ることが重要と捉えています。
ご担当者様とともに必要な情報を収集、分析しながら、必要なWebマーケティングの最適解を組み立て、不足する人的リソースを補うことで実行可能な施策を立案して参ります。
Webマーケティング支援内容
Webマーケティングには明確な戦略と具体的戦術が不可欠です。「新規問い合わせの獲得」や「理系人材の新卒・中途採用」などの目的を達成するために、目標設定から戦略・戦術の立案をご支援します。
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